太陽光発電所の現状

「再生可能エネルギー」といえば多くの人が太陽光発電をあげるでしょう。上場企業から中小企業、はたまた個人資産家までが始めるようになりました。10KW以下の屋根置き設備などとは、明確に目的を別とした動きが活発で、50KW前後で商品化された節税・投資用商品がブームになっています。国民が広く発電に関心を持ち、自らも発電を行おうと言う動きは、ある面では推奨されるべきものかもしれません。しかし状況はあまり喜ばしいものではありません。

太陽光発電では、多くの国民が参入できる形で市場が形成されました。メガソーラーという言葉が認知されてきましたが、1000kw(1メガワット)以上の設備はもちろん、50KW前後、1000KW前後で商品化された節税・投資用商品が大量に市場にでてきました。税制がそれらを後押ししたことで、現状では「商品」が足りず売り手市場の状況が続いています。

言うまでもないことですが、この商品は「発電施設」です。この商品を購入した企業は「発電事業者」です。しかしこの商品を購入した企業は、発電事業者としての経験はもちろん、知識すら持ち合わせていない企業が大多数です。発電事業者でありながら、電気の資格を持った社員すらいない企業が大多数なのです。

もちろん他の業界でも、知識・経験のない企業が参入してくることはあります。しかし発電事業は市民生活・企業活動の根幹です。電気なくしては全てが成り立たないと言っても過言ではありません。その業界に「素人」が大挙参入してきたのです。その多くは発電を「事業」と考えていません。「投資」であり「節税」を目的として参入してきました。

脱原発を唱える人たちは、太陽光発電施設が増えてきたことを喜びます。そして太陽光発電施設が原子力発電所の代替えになるかのように言っています。もちろん大規模事業の計画も多く、自ら発電施設を持つ発電事業者として、電力市場に参入を決めた上場企業もあります。しかしそれは数えるほどの企業でしかありません。

太陽光発電事業者として参入してきた企業の大多数が2000kw未満の規模です。これら大多数の企業が、電力業界の問題と課題を増やしています。これらが発電施設として存続していけるのか。政府が法律で20年間の電力買い取り価格を保証したことで、多くの企業は20年間にわたる安定収入を目論んで参入しました。しかし20年間にわたる施設の維持管理を、自ら行う企業はほとんどありません。それができる社員もいません。メンテナンス・管理を請け負う企業に丸投げしますが、費用がかかりますので最低限の内容しか依頼しません。

経済産業省や電力会社は、この状況の改善を進めていくと思われます。発電施設・発電事業者として不適格なものについては、発電停止などの措置をとるようになるでしょう。毎年確実に増えていく太陽光発電施設ですが、信頼できる発電施設として存続させ、地域社会に根付くようにしていくことが求められます。

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