Nexusシリーズに見るGoogleの賢さ

GoogleのNexus5が発売された。非常に魅力的なスペックであるうえ、価格も非常に安い。米国ではキャリアとの契約によっては1万5千円くらいで手に入るという。

それにしてもGoogleは自社の「Nexus」ブランドのコンシューマプロダクトを、自社のブランドをつけながら、それを製造するメーカーを隠さないのが興味深い。当然、これを作る製造メーカーはGoogleからその名前を買っている、という感じもあるが、実際の取引を私は知らないのでそこのところはよくわからないところでもある。

なにせAppleのiPhoneなどのAppleのプロダクトは、自社生産のように見せて、その実は台湾の鴻海精密工業などの中国工場で作られることなど、消費者は最近知った。それまではAppleはOEMメーカーの名前は公式に一切出さず、消費者にはすべて自社生産のように見えていた(裏返すと「MADE IN CHINA」は見える)。今もそれは公式にはっきりと出されていないから、この製品が壊れたときや不具合があったときなどの「責任」はすべてApple社にかかる。また、Appleのリアルな店はとてもお金がかかっているし、統一感も十分にある。Appleからわれわれがお金を出して買っているのは「製品」ではなく「雰囲気」だからだ。

つまり、Appleは製品とオンラインで提供されるサービス以外に、多くのコストがかかっている。だから、あまり高いスペックの製品でなくても、高い価格となる。加えて、メンテナンスの窓口コストなど、多くの「コスト」を自社ブランドだけで固めるために費やしており、そのお金はAppleの製品価格に反映される。

しかし、Googleは自社のリスクやコスト負担を極限まで低くしつつ、GoogleのNexusブランドをしっかり守っている。そのため、高性能・高スペックの製品を安く消費者に提供できる、ということになる。すぐれたデザインも会社や製品の統一感も、消費者が慣れてしまえばどうでもよいものになるから、Appleはさらに新しいデザインや戦略に高いコストを払っていかざるを得ない。

AppleとGoogleは米国の一般消費者に認知された情報関連企業でも「二強」と言われているところだが、その戦略はかなり違う。勝者となるのはどちらか?

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