彼女の学校は、記事にもあるように、特別な理由が無い限り中国人お断り。
学校は失礼ながらでっっかくてピカピカで、ということはありませんが、入ってみると、その「温かくて厳しい」雰囲気がそのまま伝わるところでした。学校って、一歩足を踏み入れると、その雰囲気がほとんどわかりますよね。その雰囲気にとても共感します。
「来年は中華民国100年ですね」と言ったら、「私は中華民国は認めていません」と、はっきりおっしゃいました。
学者として、常に表現の自由をとても大切にして生きてきた、本当の意味でリベラルなインテリです。台湾国民党も嫌いなら、「中国が世界の中心」という傲慢な中華思想はもっと大嫌い、と言っていました。個人の自由、表現の自由をなによりも大切に思う、そのことばには日本人の学者の多くが忘れてしまった響きを聞くことができます。
「なぜ台湾独立の闘士が日本に帰化したのですか?」と聞くと、「正論に載っていますので、それを読んでください」と言っていました。後で読んで見ると、「台湾はもうすぐ中国にのみ込まれる。中国の中華思想の傲慢への防波堤としての台湾は崩れた」という認識から、そのたたかいの場を「日本に移した」というのが、彼女の真意のようです。
しかし、日本にいる台湾の人たちの中にも彼女に対して否定的な人も多くいます。実際、彼女自身も、台湾人として悩んでの決断だった、ということを言っていました。
年々、中国の存在感が大きくなってきています。既に米国との摩擦があちこちで表面化していますが、日本もまた、中国にのみ込まれる日が来るかも知れない、と、金美麗さんは警告しています。また、最近お付き合いのある多くの台湾の人たちも、同じように感じています。
ただ、それを「仕方がない」と言うか「歓迎すべきこと」と言うか、あるいは「否定するか」。
21世紀になって10年。これからの政治的立場は「右翼、左翼」という区別ではなく、「中国をどう見るか」だ、と言った方がいましたが、まさにそういう時代になったのではないでしょうか?
それが中国であれ、なんであれ、言いたいことが言える言論の自由をこそ、大切にする。物事を論理的に深く考え、物事の本質を突き詰め、行動することに躊躇しない「インテリ」のあるべき姿の一端を、金美麗さんに、この時代に再び見た思いがします。